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津本陽『商人龍馬』

9 月 16th, 2009 | By admin | Category: 書籍紹介

 津本陽『商人龍馬』=写真=(日本経済新聞出版社、平成19年、定価1600円+税)を紹介。

本書は書名の通り、商人の側面から龍馬を描いている。商家出身の龍馬は列強と伍していくには海運を盛んにして、交易で国富を築き、強力な海軍をつくらなければならないことを知り、それに向かって奔走する。構成は1章「動乱の渦中へ」から10章「夢の挫折」まで。

1章では龍馬は中浜万次郎からの情報に衝撃を受け、海外に強い関心を抱き、自らの生き方を土佐の因習にとらわれた狭い社会から脱し、広い大海へ転換していく。また剣術修行で江戸に滞在中、アメリカの黒船が浦賀にやってきて開国を迫り、国中が大騒ぎしている現実を肌で感じ取り、国力の差をまざまざと知らされる。

3章「日本国の舵取りを」では龍馬は国抜けをし、江戸に向かい、西洋事情に明るい勝海舟を訪ね、世界の動きや航海術を学ぶため弟子になることを願い出る。そして海舟の手足になることを条件に許され、海舟とともに行動する。

龍馬は用のない時は、先輩で秀才である間崎哲馬から世情を学んでいる。また哲馬のはからいで松平春嶽に拝謁し、海防、とくに軍艦の必要性を論じた。

8章「土佐海援隊の船出」、9章「飛翔の時来る」では龍馬は後藤象二郎の庇護を受け、亀山社中を海援隊に発展させ、いろは丸で初仕事に向かうが、紀州藩軍艦明光丸と衝突し、いろは丸は沈没する。この事故は明らかにいろと丸側に落ち度があったにもかかわらず、紀州藩を言いくるめ、莫大な賠償金を得る。

その後、龍馬は「船中八策」を後藤に示し、後藤は山内容堂に建白書として上書する。

龍馬の詳細な言動が随所に描かれている。

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